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3-14 · 経営管理システム4節・復習・4問

ベテランの「こつ」を、みんなの知恵へ

暗黙知と形式知の行き来を、コーヒーの淹れ方で学ぼう。

このパートで確かめること
  • 体験の共有による共同化と、言語化する表出化を区別できる。
  • 既に形になった知識を組み合わせる連結化を選べる。
  • 手順の実践から技能を体得する内面化を選べる。
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説明 1 / 4
このページの目次 4節・復習と4問
  1. 1説明を読む
  2. 2復習する
  3. 3問題を解く
  4. 4次へ進む

1知識を、一人だけのものにしない

カフェの先輩だけがおいしく淹れられると、先輩が休みの日は味が変わってしまいます。経験から得た知識を共有し、組織で活用したり新しい知識を生んだりする取組を、ナレッジマネジメントといいます。ナレッジは知識という意味です。

  • 暗黙知(あんもくち):経験や感覚に根ざし、言葉や数値で簡単には表しにくい知識。
  • 形式知(けいしきち):文章、図、数値など、他の人に伝えられる形で表された知識。

「このくらいの注ぎ方」という手の感覚は暗黙知、湯量や手順を書いたレシピは形式知の例です。暗黙知は秘密の情報という意味ではありません。また、資料を大量に保存するだけでなく、見つけ、使い、更新できることが大切です。

「分かる」の形が違う
暗黙知

注ぐ速さや手の感覚

形式知

湯量・温度・手順を書いたレシピ

暗黙知=秘密、形式知=正しい情報、という区別ではない。

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

先輩の「このくらい」って、文章だけだと分からないことがあるんだ。

ビット

経験の感覚に根ざす暗黙知だね。まず一緒に体験することが役立つ場合もあるよ。

2SECIの前半:体験を共有し、言葉にする

知識の変換を4つの動きで捉えるのが、SECI(Socialization・Externalization・Combination・Internalization)モデルです。日本語では、共同化表出化連結化内面化といいます。

まず、体験から知識が伝わる場面と、その知識を説明できる形にする場面を区別しましょう。

  • 共同化暗黙知から暗黙知へ。先輩と一緒に作業し、注ぎ方を観察・体験して感覚をつかむ。
  • 表出化暗黙知から形式知へ。先輩が注ぎ方のこつを言葉や図にして、理由も説明する。

同じ「教える」でも、何がどんな形の知識になったかを見ます。一緒に作業するだけでなく、経験を振り返って言葉にする時間を設けると、他の人にも共有しやすくなります。

体験から伝える、体験を形にする
変換前 → 後カフェの例
共同化暗黙知 → 暗黙知一緒に淹れて、こつを感じ取る
表出化暗黙知形式知注ぎ方のこつを図や言葉にする

「教えた」という動詞だけでなく、知識の形の変化を見る。

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

一緒に淹れて分かることと、こつを図にしてもらうことは分けるんだね。

ビット

前者は共同化、後者は表出化の例。知識の形がどう変わったかを見ると整理できるよ。

3SECIの後半:まとめて、実践で身につける

言葉や数値になった知識は、別の知識と組み合わせられます。そして、読んだだけでは難しかった作業も、実際に繰り返す中で自分の技能になることがあります。

  • 連結化形式知から形式知へ。既存のレシピ、温度の記録、お客さんの感想を整理し、新しい手順書にまとめる。
  • 内面化形式知から暗黙知へ。手順書を参考に淹れる練習を繰り返し、自分の感覚や技能として身につける。

内面化は、手順書を読む行為だけで必ず完了するものではありません。実践を通じて体得することがポイントです。身についた新しいこつを別の人と共有すれば、さらに知識が広がります。

形ある知識を組み合わせ、体得する
変換前 → 後カフェの例
連結化形式知 → 形式知レシピと温度記録から手順書を作る
内面化形式知暗黙知手順を実践し、自然にできるようになる

読む・保存するだけでなく、実践と振り返りにつなげる。

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

手順書を読めても、上手に淹れられるようになるには練習が必要だね。

ビット

そう。実践を通じて自分の技能として身につけるのが、内面化の例だよ。

4言葉の丸暗記より、変化の向きを見る

SECIでは「会議だから連結化」「動画だから表出化」のように、道具や場所の名前だけでは決まりません。もとの知識がどんな形で、活動の後にどんな知識になったかを読みます。

  • 体験を一緒に重ねて、こつを伝える:共同化
  • こつを文章や図にする:表出化
  • 文書やデータを整理し、新しい文書にする:連結化
  • 手順を実践し、自分のこつとして体得する:内面化

一つの研修や会議で複数の動きが起こることもあります。知識を共有するときは、更新日や確認した人を記録し、古い手順や誤った情報を広げないようにします。個人情報や社外に出せない情報の扱いも確認しましょう。

図で整理

SECIモデルで、知識を育てる

1. 何から何へ変わるかを見る

文字にしにくいコツと、説明できる知識を行き来します。

経験と文書を行き来する四つの変換
  1. 1
    共同化:経験 → 経験

    先輩と一緒に作業し、動きや感覚を学ぶ

  2. 2
    表出化:経験 → 文書など

    本人のコツを、ことばや図にして説明する

  3. 3
    連結化:文書など → 文書など

    複数の説明書や記録を組み合わせて手順を整理する

  4. 4
    内面化:文書など → 経験

    手順を実践し、自分でもできる知識にする

「経験」は暗黙知、「文書など」は形式知の身近な例です。循環しながら、個人や組織の知識を育てます。

四つの変換を示した模式例です。文書を配るだけで全員ができるようになるとは限りません。

1 / 2

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

動画を見た、だけではどの段階か決められないのか。

ビット

うん。動画という道具より、知識がどこからどんな形へ変わったかを読もう。

2

復習

このレッスンを振り返ろう

先輩の感覚を体験でつかむ場合と、文章へ書き出す場合は何が違いますか。

答え方と、確認するポイント

前者は暗黙知から暗黙知への共同化、後者は暗黙知から形式知への表出化です。暗黙知は秘密という意味ではありません。

複数の記録を新しい手順書へまとめるとき、出発点の知識は何ですか。

答え方と、確認するポイント

文書や数値という形式知です。形式知を整理して新しい形式知へするので連結化となります。

手順書を読むだけで、内面化が完了しますか。

答え方と、確認するポイント

実践して自分の技能や感覚として体得することに注目します。形式知から暗黙知への向きで、道具や場所の名前だけでは決まりません。

3

問題で確かめる

学んだことを問題で確かめよう

入門の確認問題4問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。

オリジナル入門問題1 / 4問
新人が先輩と一緒に作業し、先輩の動きを見て体験を重ね、文章にはまだなっていない道具の扱いの感覚をつかんだ。この知識変換はどれか。
ヒントを見る

言葉になっていない感覚を、どのように受け取っていますか。

オリジナル入門問題 · シラバス 6.5

4問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。

自作解説 · 2026.09.15 確認
出典・参考資料を確認する

学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目12。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。

学習範囲と参考資料

シラバスは学習範囲の根拠です。説明は各参考資料を基に当サイトが初学者向けに作成しています。2026年9月8日確認。学習用の例・会話・図解は当サイトの作成です。図の数値やお店の事例は架空で、実際の企業の実績を示すものではありません。

3問 / 操作体験

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