会社のチームは、どう分かれる?
会社の仕事を誰が受け持つのか、チームの分け方から考えよう。
- 機能・事業・複数の軸・一時的な目的から組織の形を判断できる。
- 社内事業の独立採算と、別法人化を区別できる。
- 全社の情報戦略を担う責任者を、個別案件の担当者と区別できる。
点線のことばを押すと、意味と使い方を調べられます。
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このページの目次 4節・復習と4問
- 1説明を読む
- 2復習する
- 3問題を解く
- 4次へ進む
1仕事の専門で分けるか、事業で分けるか
商品を売る営業、作る製造、お金の記録を扱う経理など、同じ種類の仕事をする人をまとめる分け方が職能別組織です。専門の知識をまとめて生かしやすい一方、部署をまたぐ仕事では調整が必要です。これに対し、食品や家電などの商品、または地域などの事業のまとまりで分ける形が事業部制組織です。
各事業部の中に営業や製造など複数の機能を置き、その事業に合う判断を進めます。図を見るときは、会社のすぐ下のまとまりが「営業・製造」なのか「食品・家電」なのかに注目しましょう。何を軸に分けているかで形を読み取れます。
事業部へさらに大きな権限を与え、社内の独立した会社のように運営する形がカンパニー制です。例えば食品部門が、日々の販売だけでなく投資などにも責任を持ちます。社内の組織の分け方なので、必ず別法人になるという意味ではありません。
職能別
仕事の機能で分ける
事業部制
営業・製造家電
営業・製造
商品などの事業で分ける
マトリックス組織は「機能 × 事業」のように複数の軸を組み合わせる。
2二つの分け方や、期間を決めた仕事のチーム
仕事の機能と事業など、複数の軸を組み合わせて人を配置する形がマトリックス組織です。図では、営業・開発の行と食品・家電の列を交差させています。食品の営業担当は、営業の専門知識を生かしつつ食品事業の仕事を進めます。
ただし、複数の観点から指示を受けるため、優先順位や責任の調整が必要です。また、新商品の発売準備のように、特定の目的を達成するために集める形をプロジェクト組織と呼びます。通常の部署を越えて必要な人が協力することもあります。
どの形も万能ではなく、目的に合う強みと、連携する際の課題があります。
社長・部長・担当者のように上下の階層を設けて指示や報告を行うのが階層型組織です。機能別か事業別かという分け方とは別の観点です。他社の株式を保有してその会社の経営を支配する持株会社は、社内の単位を分けるカンパニー制とは異なり、別の会社との関係を扱います。
プロジェクト組織は、特定の目的を達成するための一時的な組織で、目的を達成すると解散する形が典型です。
| 機能\事業 | 食品事業 | 家電事業 |
|---|---|---|
| 営業 | 食品の営業担当 | 家電の営業担当 |
| 開発 | 食品の開発担当 | 家電の開発担当 |
各担当は、機能と事業の両方の観点から活動する。指示や責任の調整が必要。図は単純化した例。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
売る仕事の仲間とも、食品を担当する仲間とも、一緒に働きたい場合はどうするの?
機能と事業など、複数の分け方を組み合わせるマトリックス組織がある。図では『営業か開発か』と『食品か家電か』を、縦と横で組み合わせているよ。
食品の営業担当なら、売り方の相談と食品事業全体の相談、その両方に関わるんだね。
そう。ただし、違う指示が出たときは調整が必要になる。組織の形を見るときは、名前だけでなく、何を軸に分けて誰が責任を持つのかを確かめよう。
3役職名から、何の責任者かを読む
会社には、経営全体、お金、情報、技術など、それぞれの分野で責任を担う立場があります。
- 経営全体を担う最高経営責任者がCEO(最高経営責任者)、企業全体での情報の活用を担う最高情報責任者がCIO(最高情報責任者)です。例えばCIOは、注文や売上の情報を全社でどう使うかといった方針を考えます。パソコンを修理する担当者という意味ではありません。
- 資金や財務を担う最高財務責任者はCFO(最高財務責任者)、技術の方針や戦略を担う最高技術責任者はCTO(最高技術責任者)です。
似た略語でも、何について責任を持つかを図で対応させましょう。実際の権限や分担は企業によって異なります。
CEOなどの「Chief ○○ Officer」をまとめてCxOと表すことがあります。xは責任を担う分野が入る位置です。CxOという一つの固定した役職があるという意味ではありません。
COO(Chief Operating Officer:最高執行責任者)は、経営方針を受けて日々の事業運営や業務執行を統括する立場です。CEOが全体の経営方針、COOがその実行、CFOが財務というように、担当する領域から区別します。
情報活用の全社方針を決めるCIOと、販売部門の責任者、新しい注文システムを作る個別プロジェクトの責任者は、責任を持つ範囲が違います。役職を選ぶ問題では「全社」「部門」「個別の案件」のどれについて述べているかを確認します。
この説明に出てきた略語の正式名称
- CEO
- Chief Executive Officer
最高経営責任者 - CIO
- Chief Information Officer
最高情報責任者 - CFO
- Chief Financial Officer
最高財務責任者 - CTO
- Chief Technology Officer
最高技術責任者
4担当の範囲と、収支への責任を読む
カンパニー制で用いられる独立採算は、社内の事業単位ごとに収益と費用を区別し、その収支や成果に責任を持たせる考え方です。たとえば食品と家電を別の社内カンパニーにし、それぞれの売上・費用・利益を管理します。独立採算だから必ず別法人になる、各部門が現金を全て別口座に保管する、という意味ではありません。
役職の問題では、担当する仕事に加え、責任の範囲も読みます。CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)は全社の経営方針に沿った情報活用を統括します。全社方針を考える立場と、個別システムの計画書を作る実務担当、販売部門の責任者、特定プロジェクトの責任者では範囲が違います。
復習
このレッスンを振り返ろう
営業部と食品事業部は、何を軸に分けたまとまりですか。
答え方と、確認するポイント
営業部は仕事の機能、食品事業部は事業のまとまりが軸です。機能と事業など複数の軸を組み合わせるのがマトリックス、特定の目的へ一時的に集まるのがプロジェクト組織です。
カンパニー制の独立採算は、必ず別会社を作ることですか。
CIOと個別の開発プロジェクト責任者は、責任の範囲がどう違いますか。
問題で確かめる
実際の問題に挑戦しよう
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問3問、入門の確認問題1問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。
ヒントを見る
部の名前は、商品名? それとも仕事の役割?
オリジナル入門問題 · シラバス 6.5
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学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目1。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。