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1-05 · 経営・組織論4節・復習・3問

ITで、社会や仕事はどう変わる?

紙のメニューをスマホで見せるところから、仕事や暮らしの変化を考えよう。

このパートで確かめること
  • 情報の形式の変換と、仕事や体験の変革を区別できる。
  • 設備の自動化と、データで生産全体を柔軟にする変化を区別できる。
  • 数値と人が決める目的・責任を合わせて判断できる。
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説明 1 / 4
このページの目次 4節・復習と3問
  1. 1説明を読む
  2. 2復習する
  3. 3問題を解く
  4. 4次へ進む

1文書をデータにすることから、仕事の変化へ

紙のメニューをスマホで読めるようにするなら、見た目を保って文書を保存・受渡しできるPDF(文書を保存・やり取りする形式)という形式を使う方法があります。メニューや説明書を渡す用途です。このように紙の情報をコンピュータで扱える形にするのはデジタル化の一例ですが、それだけで注文や調理の流れまで変わるとは限りません。

データデジタル技術を使い、商品・仕事・組織などを変えて価値につなげる考え方がDX(デジタルトランスフォーメーション(デジタル技術による変革))です。予約と注文を厨房で共有し、受取体験を組み直すなら、何が変わるかを説明できます。図は違いを考えるための例で、すべてのDXが必ず同じ3段階を順番に踏むという意味ではありません。

PDFは、メニューだけでなく、商品の説明書、申込書、会議資料を配ったり印刷したりするときにも使われます。

街角の画面で案内や広告を表示するのはデジタルサイネージデジタル機器が身近な環境で育った世代を指す呼び方がデジタルネイティブです。どちらも、事業や仕事を変えるDXそのものを意味する言葉ではありません。

図で整理

紙・PDF・仕事の変化を見比べよう

紙のメニュー

お店で、紙のメニューを見て注文する場面です。

お店での受け渡し
  1. 1
    紙を渡す

    来店した人がメニューを読む

  2. 2
    注文を聞く

    店員が内容を受け付ける

  3. 3
    厨房へ伝える

    作る人へ注文を渡す

ここからの3枚は架空のお店の比較例です。必ずこの順で進む段階ではありません。

1 / 3

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

お店の紙のメニューを、来る前にスマホでも見られるようにしたいんだ。どうやって渡せばいいかな。

ビット

文字や写真の配置を保って文書を保存し、人に渡す方法に、PDFという文書の形式があるよ。「形式」は保存のしかたの種類のことだよ。

ハル

PDFでメニューを配りやすくなっても、それだけでDXになったとは言えないんだね。

ビット

うん。予約と注文を調理につなげて、待たずに受け取れるようにする。何の仕事や体験を変え、どんな価値を届けるかまで考えよう。

この説明に出てきた略語の正式名称
PDF
Portable Document Format
文書を保存・やり取りする形式
DX
Digital Transformation
デジタルトランスフォーメーション(デジタル技術による変革)

2現実の情報を使い、社会や製造の仕事を変える

ここからは、お店一つの仕事から社会や製造業へ、見る範囲を広げます。交通や設備の状態を集め、コンピュータ上で分析して、現実の判断や制御に役立てる仕組みを考えます。このコンピュータやネットワーク上で情報を扱う側を、サイバー空間と呼びます。

現実の空間とサイバー空間を高度に結び付け、経済発展と社会課題の解決を両立する人間中心の社会を目指す考え方がSociety 5.0です。例えば交通の情報から、人が移動しやすい仕組みを考えます。一方、製造業で設備のデータネットワークなどを使い、生産のあり方を変える考え方がIndustry 4.0です。

どちらも、技術を置くこと自体ではなく、何のために活用するかが大切です。

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)で機器の状態を集め、大量のデータAI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用し、生産・サービスなどに大きな変化をもたらす動きを第4次産業革命と呼びます。

製造業を中心とするIndustry 4.0と関連しますが、産業や社会全体への変化を含む広い見方です。

コンピュータの処理能力が上がり、文章だけでなく画像・音声・機器の記録も扱えるようになると、人が全部を読み切れない量から傾向を探せます。人が「こうしたら便利では」と考える視点に、記録から困りごとや傾向を見つける視点を加えられます。

こうしてデータを判断やサービスに生かす社会を、データ駆動型社会と呼びます。AIの結果だけで目的や公平さまで決まるわけではなく、人が確かめ、使い方に責任を持つことも必要です。

製造では、注文情報と工場の設備をつなぎ、色や仕様の違う注文へ柔軟に対応する使い方があります。同じ物を大量に作るだけでなく、個別の希望に応じながら費用や納期も抑えることを目指します。第4次産業革命の問題では、単にコンピュータが機械を自動運転する段階から、データを連携して生産全体を柔軟に変える段階への違いに注目します。

現実の情報を分析し、現実の判断へ返す
  1. 1
    現実の空間

    センサなどで交通や設備の状態を捉える

  2. 2
    サイバー空間

    データを分析し、予測や最適化の材料を得る

  3. 3
    現実へ返す

    人の判断や設備の制御に役立てる

Society 5.0は、人間中心の社会に向けて経済発展と社会課題の解決を目指す考え方。単にセンサを置けば達成するわけではない。

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

交通の情報で移動しやすくする話と、工場の設備の情報で作り方を変える話は、見る範囲が違うのかな?

ビット

そうだね。Society 5.0は人間中心の社会を目指す考え方、Industry 4.0は製造業の変革に関わる考え方だよ。どちらも、何を良くするかが大切なんだ。

参考:内閣府:第4次産業革命 ↗

3機械ができることと、人が決めること

コンピュータの処理能力が高まると、多くの記録を速く集計したり、複雑な予測を試したりできるようになります。AIも画像の特徴の認識や文章の処理などを支えますが、人間の知性の全てをそのまま持つわけではありません。

データドリブンは、経験や勘だけに頼らず、データを判断の根拠として使う考え方です。ただし、何を良くしたいかを決め、数値に現れていない事情を考え、判断の結果に責任を持つことも必要です。

例えば販売記録だけなら『売れないメニューをなくす』と判断しそうです。しかし、それがアレルギーに配慮した唯一のメニューかもしれません。人が目的や事情を考え、データで確かめることを組み合わせます。

処理能力は、計算や記録の処理をどれだけこなせるかという力です。多数の店舗の販売記録を短時間で集計できれば、翌月を待たず、翌日の仕入れ判断へ生かすなど、仕事の進め方も変えられます。

機械ができることと、人が決めること
見るところ具体例・考え方
第1次産業革命蒸気機関などによる機械化
第2次産業革命電力の利用などによる大量生産
第3次産業革命コンピュータなどによる自動化
第4次産業革命IoT・大量のデータAIなどによる産業や社会の変化

産業革命を区別するための概略です。各時代の技術が一斉に置き換わったという意味ではありません。

4音を数字で表すことと、仕事を変えること

音の強弱など、連続的に変わる量で情報を表すものをアナログといいます。コンピュータで扱うため、一定の間隔で値を取り出し、決めた段階の数値へ近付け、符号で表すのがA/D(Analog-to-Digital:アナログからデジタルへの)変換です。

スマホで声を録音する際などに使われます。

この変換をしただけで、事業や生活が新しくなるとは限りません。たとえば問い合わせの声を記録するのはデータ化の一歩です。記録からよくある困りごとを調べ、案内や申込みの仕組みを変えて、利用者の手間を減らすところまで考えると、DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)の価値につながります。

デジタルという語が付いても、デジタルデバイドは利用機会や能力などの格差、デジタルネイティブはデジタル機器が身近な環境で育った世代を指す言葉です。機器の変換処理、社会の格差、世代、変革のどれを説明しているかを読み分けます。

音を数字で表すことと、仕事を変えること
何を説明している?言葉
連続する信号を数字で扱える形にするA/D変換
情報技術を利用できる人とできない人の格差デジタルデバイド
デジタル機器が身近な環境で育った世代デジタルネイティブ
商品や仕事などを変えて価値を生むDX

音を録音する処理と、その記録を使って仕事を変える活動の範囲を区別。

参考:IPA:シラバス Ver.6.5(学習範囲) ↗

参考:IPA:2026年度の公開問題 ↗

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

声をスマホに保存できたら、それだけでDX

ビット

保存は一歩だよ。そこから何を変えて、誰のどんな不便を減らすかも考えよう。

2

復習

このパートを振り返ろう

声を電子ファイルにすることと、問い合わせの仕組みを変えることは何が違いますか。

答え方と、確認するポイント

前者はアナログの情報をデジタルとして扱う変換です。後者は記録を基に案内や申込みを変え、手間を減らすなどの価値へつなげる取組です。データ化した事実だけでDXとは判断しません。

顧客ごとの仕様へ短納期で対応するため、設備や注文の情報をつなぐのはなぜですか。

答え方と、確認するポイント

個々の機械を動かすだけでなく、注文と工程を連携させ、生産全体を変えるためです。Industry 4.0では、データネットワークを使った製造の変革に注目します。

AIや売上の数値だけで、残す商品を決めてよいですか。

答え方と、確認するポイント

数値は重要な根拠ですが、利用者の事情や店の目的が全て表れるわけではありません。現場を確かめ、何を良くしたいかを決め、人が判断の結果に責任を持ちます。

3

問題で確かめる

実際の問題に挑戦しよう

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問2問、入門の確認問題1問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。

IPA ITパスポート試験 2026年度 公開問題 問61 / 3問
デジタルトランスフォーメーションに関する説明として,最も適切なものはどれか。
ヒントを見る

選択肢が説明しているのは「格差」「世代」「信号変換」「変革」のどれだろう。

IPA ITパスポート試験 2026年度 公開問題 問6 · 公式分野:ストラテジ系

IPAの問題原本 ↗

出典:IPA。表記・表の配置を整えています。解説は当サイトが作成したものです。

公開問題・原図の著作権はIPAにあります。表記・表の配置を整えています。解説は当サイト独自のものです。

3問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。

自作解説 · 2026.09.15 確認
出典・参考資料を確認する

学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目1。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。

3問 / 操作体験

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解答から結果の確認までを、3問で体験できます。100問・120分の第1模試も無料で利用できます。