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12-04 · 内部統制4節・復習・4問

不正や誤りを防ぐ仕組み

一人で申請から支払いまで行うと、何が起きるか考えます。

このパートで確かめること
  • 日常業務の実際の権限と確認手順を分け、相互けん制を働かせられる。
  • 統制を実施する活動と働きを確かめる活動、その限界を区別できる。
  • 重要な報告の誤りを隠さず、必要な相手へ正確に伝えられる。
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説明 1 / 4
このページの目次 4節・復習と4問
  1. 1説明を読む
  2. 2復習する
  3. 3問題を解く
  4. 4次へ進む

1内部統制を日常業務に組み込む

内部統制は、組織が目標を達成できるように自ら構築し、日常の業務に組み込んで運用する仕組みです。業務の有効性・効率性、報告の信頼性、法令などの遵守、資産の保全を支えます。報告の信頼性は財務情報だけに限らず、組織の内外へ伝える情報の信頼性を含みます。

そのために業務プロセスを明確にし、誰が何を担当するかという職務分掌、実施ルール、確認体制を整えます。例えば経費を申請する人と最終承認する人を分け、経理部門が証憑と精算内容を確認してから支払うと、誤りや不正を防ぎ、正しい記録と資産の保全につながります。

内部統制監査部門だけの仕事ではありません。各担当者が定めた手順で処理し、確認や報告を行うことで働きます。誤りを発見して修正する仕組みも含めて、実際に運用されているかを確かめます。

内部統制を日常業務に組み込む
対象考え方・例
申請担当者が証憑を添えて申請
承認別の権限者が内容を確認
支払経理が精算内容を確かめて実行

数値と場面は学習用の例。

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

部署が二つあれば不正は防げる?

ビット

名前を分けるだけでなく、実際の確認手順と権限の分離が必要だよ。

2職務分掌と相互けん制

相互けん制は、複数の人や部門が互いの仕事を確認し、一人の判断だけで不正な処理を完結させにくくすること。自分の申請を自分で最終承認できないように権限を分けるのが具体例。単に人数を増やす、部署の名前を分けるだけでは十分とは限らない。

経理が営業内の承認を理由に内容を見ずに支払うなら、組織間の確認にならない。営業部門の内部だけで承認と手配をすることと、経理が内容を確認することも区別する。年1回監査人が一部を調べる活動は、日常の組織間相互けん制とは異なる。

職務分掌相互けん制
対象考え方・例
有効な分離申請と最終承認を別権限にする
不十分な分離別部署でも内容を確認せず支払う
監査との違い日常の確認と独立した定期検証

数値と場面は学習用の例。

3六つの基本的要素

内部統制の基本的要素は、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリングIT(情報技術)への対応である。統制環境は経営姿勢や組織の風土。リスクの評価と対応は目標を妨げる事象を見つけ扱い方を決めること。統制活動は承認や照合などの手順である。

情報と伝達は必要な情報を適切な人に届けること。モニタリングは統制が働き続けているかを継続的又は独立した評価で確かめること。IT(Information Technology:情報技術)への対応は、IT環境に適切に対応し、必要な統制にITを活用すること。

六要素は互いに関係して働く。

六つの基本的要素
対象考え方・例
土台と対策統制環境/リスクの評価と対応
日々の行動統制活動/情報と伝達
維持と技術モニタリングITへの対応

数値と場面は学習用の例。

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

間違いを隠せば信用を守れる?

ビット

隠すと後で信用を大きく損なうおそれがあるよ。必要な報告と修正を行うんだ。

この説明に出てきた略語の正式名称
IT
Information Technology
情報技術

4信頼を守り、限界も理解する

重要な誤りを発見したら、必要な相手へ速やかに正確に報告し、必要な修正や開示につなげます。問題を隠して発覚すると、評判や信用を損なうレピュテーションリスクが大きくなります。内部通報では、問題に関わる上司を経由しなくても相談できる独立した経路などを整えます。

内部統制の基本要素には「リスクの評価と対応」が含まれます。ただし、経営戦略と一体で組織全体のリスクとリターンを扱う全組織的なリスク管理を、単純に内部統制の一部と呼ぶわけではありません。内部統制、ガバナンス、全組織的なリスク管理は、互いに連携させて整備・運用します。

内部統制は全ての誤りを必ず防ぐものではありません。判断の誤りや共謀、経営者による不適切な無視、想定外の変化などで働かなくなることがあります。目標への影響と対策の費用・効果を考え、必要な確認を続けて改善します。CMMI(組織のプロセスの能力や成熟度を評価し改善するモデル)はプロセス改善のモデルITILサービス管理の枠組みであり、内部統制の基本要素の名称ではありません。

信頼を守り、限界も理解する
対象考え方・例
誤りへの対応適切な報告と修正
通報経路上司だけに限定せず相談できる
評判への影響隠蔽は信用を損なうおそれ

数値と場面は学習用の例。

この説明に出てきた略語の正式名称
CMMI
Capability Maturity Model Integration
組織のプロセスの能力や成熟度を評価し改善するモデル
2

復習

このレッスンを振り返ろう

部門名を分けるだけで、発注・検収・支払承認の相互けん制になるか。

答え方と、確認するポイント

ならない。実際の役割・権限と確認手順を分け、別の担当者が証拠を確認する必要がある。

承認を実施することと、承認が行われているか評価することは何が違うか。

答え方と、確認するポイント

統制活動とモニタリングの違い。どちらも必要で、共謀等の限界を踏まえ運用を見直す。

決算発表に重大な誤りが見つかったとき、信頼できる報告のためにどうするか。

答え方と、確認するポイント

速やかに外部へ公表して、正確な情報と修正につなげる。誤りを隠すことは報告の信頼性を損なう。

3

問題で確かめる

実際の問題に挑戦しよう

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問1問、過去問を参考にした独自問題1問、入門の確認問題2問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。

シラバス6.5・公式公開問題の判断を参照したオリジナル問題1 / 4問
購買で、1人が発注、検収、支払承認を全て行っている。内部統制のうち、職務分離による相互けん制を直接実現する変更はどれか。
ヒントを見る

担当者の注意力だけでなく、仕組みで誤りや不正を抑える。

出題準拠オリジナル · シラバス 6.5

公開問題・原図の著作権はIPAにあります。表記・表の配置を整えています。解説は当サイト独自のものです。

4問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。

自作解説 · 2026.09.15 確認
出典・参考資料を確認する

学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目32。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。

学習範囲と参考資料

シラバスは学習範囲の根拠です。説明は参考資料を基に当サイトが作成しています。身近な事例・会話・図の数値は学習用の架空例です。2026年9月10日確認。

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