不正や誤りを防ぐ仕組み
一人で申請から支払いまで行うと、何が起きるか考えます。
- 日常業務の実際の権限と確認手順を分け、相互けん制を働かせられる。
- 統制を実施する活動と働きを確かめる活動、その限界を区別できる。
- 重要な報告の誤りを隠さず、必要な相手へ正確に伝えられる。
点線のことばを押すと、意味と使い方を調べられます。
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このページの目次 4節・復習と4問
- 1説明を読む
- 2復習する
- 3問題を解く
- 4次へ進む
1内部統制を日常業務に組み込む
内部統制は、組織が目標を達成できるように自ら構築し、日常の業務に組み込んで運用する仕組みです。業務の有効性・効率性、報告の信頼性、法令などの遵守、資産の保全を支えます。報告の信頼性は財務情報だけに限らず、組織の内外へ伝える情報の信頼性を含みます。
そのために業務プロセスを明確にし、誰が何を担当するかという職務分掌、実施ルール、確認体制を整えます。例えば経費を申請する人と最終承認する人を分け、経理部門が証憑と精算内容を確認してから支払うと、誤りや不正を防ぎ、正しい記録と資産の保全につながります。
内部統制は監査部門だけの仕事ではありません。各担当者が定めた手順で処理し、確認や報告を行うことで働きます。誤りを発見して修正する仕組みも含めて、実際に運用されているかを確かめます。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
部署が二つあれば不正は防げる?
名前を分けるだけでなく、実際の確認手順と権限の分離が必要だよ。
2職務分掌と相互けん制
相互けん制は、複数の人や部門が互いの仕事を確認し、一人の判断だけで不正な処理を完結させにくくすること。自分の申請を自分で最終承認できないように権限を分けるのが具体例。単に人数を増やす、部署の名前を分けるだけでは十分とは限らない。
経理が営業内の承認を理由に内容を見ずに支払うなら、組織間の確認にならない。営業部門の内部だけで承認と手配をすることと、経理が内容を確認することも区別する。年1回監査人が一部を調べる活動は、日常の組織間相互けん制とは異なる。
3六つの基本的要素
内部統制の基本的要素は、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、IT(情報技術)への対応である。統制環境は経営姿勢や組織の風土。リスクの評価と対応は目標を妨げる事象を見つけ扱い方を決めること。統制活動は承認や照合などの手順である。
情報と伝達は必要な情報を適切な人に届けること。モニタリングは統制が働き続けているかを継続的又は独立した評価で確かめること。IT(Information Technology:情報技術)への対応は、IT環境に適切に対応し、必要な統制にITを活用すること。
六要素は互いに関係して働く。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
間違いを隠せば信用を守れる?
隠すと後で信用を大きく損なうおそれがあるよ。必要な報告と修正を行うんだ。
この説明に出てきた略語の正式名称
- IT
- Information Technology
情報技術
4信頼を守り、限界も理解する
重要な誤りを発見したら、必要な相手へ速やかに正確に報告し、必要な修正や開示につなげます。問題を隠して発覚すると、評判や信用を損なうレピュテーションリスクが大きくなります。内部通報では、問題に関わる上司を経由しなくても相談できる独立した経路などを整えます。
内部統制の基本要素には「リスクの評価と対応」が含まれます。ただし、経営戦略と一体で組織全体のリスクとリターンを扱う全組織的なリスク管理を、単純に内部統制の一部と呼ぶわけではありません。内部統制、ガバナンス、全組織的なリスク管理は、互いに連携させて整備・運用します。
内部統制は全ての誤りを必ず防ぐものではありません。判断の誤りや共謀、経営者による不適切な無視、想定外の変化などで働かなくなることがあります。目標への影響と対策の費用・効果を考え、必要な確認を続けて改善します。CMMI(組織のプロセスの能力や成熟度を評価し改善するモデル)はプロセス改善のモデル、ITILはサービス管理の枠組みであり、内部統制の基本要素の名称ではありません。
この説明に出てきた略語の正式名称
- CMMI
- Capability Maturity Model Integration
組織のプロセスの能力や成熟度を評価し改善するモデル
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IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問1問、過去問を参考にした独自問題1問、入門の確認問題2問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。
ヒントを見る
担当者の注意力だけでなく、仕組みで誤りや不正を抑える。
出題準拠オリジナル · シラバス 6.5
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学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目32。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。
学習範囲と参考資料
シラバスは学習範囲の根拠です。説明は参考資料を基に当サイトが作成しています。身近な事例・会話・図の数値は学習用の架空例です。2026年9月10日確認。