今の商品を育てる? 新しい相手へ届ける?
商品の段階と、成長する方向を別々の図で考えよう。
- 製品の普及の代表的な段階を順に説明できる。
- 短期の売上低下から衰退期を断定せず、確認事項を選べる。
点線のことばを押すと、意味と使い方を調べられます。
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このページの目次 2節・復習と2問
- 1説明を読む
- 2復習する
- 3問題を解く
- 4次へ進む
1商品にも、広まっていく段階がある
プロダクトライフサイクル(Product Life Cycle:製品の一生)は、商品が市場に登場し、広まり、成熟し、需要が減るという変化を捉える考え方です。代表的には導入期・成長期・成熟期・衰退期に分けます。ここでいう段階は、商品1個が買われて捨てられる過程ではありません。
例えば、新しい種類の飲料が、まだ知られていない時期から、多くの店で売られる時期へ移る姿です。導入期には知ってもらう工夫、成長期には供給力の確保など、段階に応じた課題を考えます。図は典型的な見方で、すべての商品が同じ期間や形で進むわけではありません。
期間や曲線の形を示す実測図ではない。再成長や長期成熟などの例もある。
2売上の曲線だけで、時期を断定しない
売上が伸び悩んだとき、すぐに「衰退期だ」と決めるのは早いかもしれません。欠品、天候、競合の値下げ、自店の案内不足など、ほかの理由もあります。市場全体の変化と、自社だけの変化を分けて調べます。
- 導入期:認知が低く、需要を知りながら普及を目指す。
- 成長期:需要が伸び、供給や競争への対応を考える。
- 成熟期:伸びが鈍くなり、違いや効率、継続利用を考える。
- 衰退期:需要が縮小し、継続・改良・縮小などを検討する。
売上と利益も同じ曲線とは限りません。大量に売れても、販売や供給に費用がかかる場合があります。
架空のカフェを使った学習用の例。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
売上が先月より下がったら、もう商品の寿命なの?
まず理由を調べよう。品切れや季節の影響かもしれない。市場全体の変化か、自分の店だけかも分けよう。
3アンゾフは、製品と市場の新しさを見る
アンゾフの成長マトリクスは、「製品」と「市場」が自社にとって既存か新規かを組み合わせ、成長の方向を四つに整理する方法です。マトリクスは、二つの軸を行と列にして並べた表のことです。
- 既存製品×既存市場:市場浸透。今の相手に、今の商品の利用を増やしてもらう。
- 新規製品×既存市場:新製品開発。今の相手に新しい商品を届ける。
- 既存製品×新規市場:市場開拓。今の商品を新しい相手へ届ける。
- 新規製品×新規市場:多角化。商品も相手も新しい方向へ進む。
「新しい」という言葉だけで分類せず、製品と市場のどちらが変わったかを別々に確かめます。
アンゾフの成長マトリクス
4二つの図は、別の問いに答える
プロダクトライフサイクルは、商品の市場での広まり方や段階を見る道具です。アンゾフの表は、これから製品と市場のどちらを広げるかを見る道具です。どちらも未来の売上を保証するものではありません。
架空のカフェで、既存の焼き菓子を、今まで取引のない企業の会議向けに販売するなら、市場開拓の例です。お店の名前を変えただけでは、新製品や新市場になるとは限りません。候補を決めた後は、新しい相手の必要、販売経路、必要な資金や技能を確認します。
多角化は未知の点が増えやすいものの、分類だけで成功・失敗を決め付けず、具体的な条件を比べます。
事例では何を市場と定義したかも確認する。
5広める前に試し、普及の壁を確かめる
新しい商品を最初から作り込み過ぎると、求められていなかった場合の負担が大きくなります。リーンスタートアップは、必要最小限の試作品やサービスで顧客の反応を確かめ、学んだことを基に改良や方向転換を繰り返す考え方です。
例えばカフェなら、新しい定期配送を少人数で試し、必要な量や受取方法を聞いてから広げます。
新しいものを積極的に試す人に受け入れられても、幅広い人に普及するとは限りません。新技術を早期に受け入れる層と、その次の前期追随者の層の間にあるとされる普及の隔たりがキャズムです。後者が重視する実績、使いやすさ、支援体制なども確かめます。
- リーンスタートアップ:小さく試し、反応から学ぶ。
- キャズム:早い利用者から、より広い利用者へ進む際の隔たりに注目する。
これらは商品の導入や成長を考える際の関連知識です。すべての商品に必ず同じ壁が生じると断定するものではありません。
最小限の提供で反応を確かめ、改良する
早期の利用者と、その次の層の期待の違いを調べる
市場に広げる際の二つの観点。架空の学習例です。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
新しいものが好きな人に好評なら、みんなにも広まるかな?
同じ理由で選ぶとは限らないよ。安心して使える実績や、困ったときの支援を求める人もいるんだ。
復習
このパートを振り返ろう
問題で確かめる
学んだことを問題で確かめよう
入門の確認問題2問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。
ヒントを見る
登場した後に広まり、成長が緩やかになる流れだね。
オリジナル入門問題 · シラバス 6.5
2問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。
出典・参考資料を確認する
学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目10。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。
学習範囲と参考資料
- IPA ITパスポート試験シラバス Ver.6.5 ↗
- OpenStax:Marketing Strategies at Each Stage of the Product Life Cycle ↗
- 中小企業庁:アンゾフの成長マトリクス ↗
- IPA:2023年度公開問題(リーンスタートアップ) ↗
- IPA:2026年度公開問題(キャズム) ↗
シラバスは学習範囲の根拠です。説明は各参考資料を基に当サイトが初学者向けに作成しています。2026年9月8日確認。学習用の例・会話・図解は当サイトの作成です。図の数値やお店の事例は架空で、実際の企業の実績を示すものではありません。