数字の大きさより、割合で比べよう
お店の規模が違っても比べられるように、何を何で割るか考えましょう。
- 指標の式に必要な資料がそろっているか判断できる。
- 流動資産と流動負債を選んで流動比率を計算できる。
点線のことばを押すと、意味と使い方を調べられます。
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このページの目次 2節・復習と2問
- 1説明を読む
- 2復習する
- 3問題を解く
- 4次へ進む
1収益性:利益をどれだけ生む?
同じ利益20万円でも、売上100万円の店と1,000万円の店では、売上から利益を残す割合が違います。利益を生む力を収益性といい、売上などを基準にした割合で比べられます。本業から得た利益が営業利益で、これが売上高に占める割合は売上高営業利益率です。
式は営業利益÷売上高×100です。売上200万円、営業利益20万円なら、20÷200×100=10%となります。比べるときは、同じ利益の種類・期間・会計上の条件を使います。売上総利益と営業利益を混ぜたり、1か月と1年の数字を混ぜたりしません。
率だけで会社全体の優劣が決まるわけでもありません。
売上高増加率なら、今期だけでなく前期の売上高も必要です。前期100万円、今期120万円なら(120−100)÷100×100=20%です。式に必要な項目が、与えられた報告書にそろっているかも確認します。
自己資本利益率(ROE(自己資本利益率))は、自己資本に対してどれだけ利益を生んだかを表します。基本の式は当期純利益÷自己資本×100です。利益は損益計算書から分かりますが、自己資本は貸借対照表などの情報も必要なので、当期の損益計算書だけでは計算できません。
自己資本に期末値や期首・期末の平均値を使うなどの計算条件もそろえます。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
この説明に出てきた略語の正式名称
- ROE
- Return on Equity
自己資本利益率
2安全性:短期の支払いの余裕は?
近いうちの支払いに対応できそうかを見るには、資産と負債の中身を分けます。
流動負債に対する流動資産の割合が流動比率で、流動資産÷流動負債×100と計算します。300万円と200万円なら150%です。短期の支払能力を考える目安になり、ここに建物などの固定資産は入れません。ただし流動資産に売れない在庫や回収できない売掛金が多ければ、数字ほど支払いの余裕はないかもしれません。
比率と資産の中身を一緒に見ましょう。
3効率性と投資効果
会社が事業のために調達している資金の総額を総資本といいます。この総資本に対して売上高が何倍かを見る指標が総資本回転率で、売上高÷総資本と計算します。資本をどれだけ売上につなげたかを比べるもので、利益の割合とは違います。
一方、設備や仕組みに投じた金額に対して利益がどれほど得られたかを見るのがROI(投資利益率)です。この教材では、投資による利益÷投資額×100とします。投資100万円で利益20万円なら20%となります。ROIは用いる利益や対象期間の定義が異なる場合があるため、問題文の条件を確認し、売上をそのまま利益として割らないようにしましょう。
売上高600万円、問題で用いる総資本300万円なら、総資本回転率は600÷300=2回です。利益が2倍という意味ではありません。総資本に期末残高と平均残高のどちらを使うかなども、問題の条件に従います。
この説明に出てきた略語の正式名称
- ROI
- Return on Investment
投資利益率
4自己資本と、投資を回収する期間
会社が調達した資金には、借入れのように返済が必要なものと、株主の出資など返済義務のない自己資本があります。自己資本が総資本に占める割合を自己資本比率といい、自己資本÷総資本×100で求めます。300万円÷500万円なら60%です。
また、投じたお金を何年で取り戻すかも投資判断の材料になります。現金などの流入から流出を引いた正味キャッシュフローが毎年一定なら、単純回収期間=投資額÷年間の正味キャッシュフローです。100万円を毎年25万円ずつ回収するなら4年です。
年ごとに違う場合は回収額を累積します。この方法は将来のお金を現在の価値へ引き直す割引を行わず、お金の時間価値は反映しません。
投資の年間効果を作るときも単位をそろえます。年間費用が50万円から30万円に減り、別途10万円の正味の現金増加が得られる条件なら、年間効果は20+10=30万円です。初期投資90万円なら単純回収期間は3年。費用削減と追加効果を重複して数えないようにします。
自己資本と純資産は、厳密にはいつも同じ額とは限りません。純資産には新株予約権や、連結の報告書では非支配株主持分など、自己資本へ含めない項目が入る場合があります。試験では与えられた表の内訳や「純資産を自己資本とする」などの条件を確認します。
自己資本300万円、総資本1,000万円という条件なら、300÷1,000×100=30%です。
復習
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IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問2問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。
ヒントを見る
それぞれの式の分子と分母が,当期のP/Lにあるかを確認する。
公開問題・原図の著作権はIPAにあります。表記・表の配置を整えています。解説は当サイト独自のものです。
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出典・参考資料を確認する
学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目3。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。