ゼロから始める資格学習
全23章・シラバス6.5保存した教材
← 第1章「企業活動」の目次へ
1-12 · 業務分析・データ利活用3節・復習・3問

データを、仕事の判断につなげる

売れ残りを減らすには、集めた記録をどう使えばよいか考えましょう。

このパートで確かめること
  • 蓄積・集計と、有用な規則の発見を区別できる。
  • 現実のモデルで条件を変える試算を選べる。
  • 制約を満たす候補から最もよい案を選べる。
表示・保存
説明 1 / 3
このページの目次 3節・復習と3問
  1. 1説明を読む
  2. 2復習する
  3. 3問題を解く
  4. 4次へ進む

1蓄積する・見る・発見する

売上の表と顧客の表が別々にあると、つなげて調べるのに手間がかかります。

小さな売上表なら、表計算ソフトで①商品名と単位をそろえ、②月曜の行を絞り込み、③商品別に合計し、④1営業時間当たりの数へ直し、⑤棒グラフにして説明する例があります。大量の記録から何度も条件検索するならデータベース、場所の関係を調べるならGIS(地理情報システム)というように、道具を目的で選びます。

データを判断へつなぐ道具
DWHデータを統合して蓄える
BI現状を見えるようにする
データマイニング役立つパターンを探す
シミュレーション条件を変えて結果を試す

まず目的を決める。道具を使うこと自体をゴールにしない。

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

毎日の売上を記録したけれど、明日は何を何個買って用意すればいいのかな。

ビット

店で売る商品や材料を買うことを仕入れというよ。「売れ残りを減らしたい」なら、商品ごとの売れ方や残り方が手がかりになるね。

ハル

数字の表だけだと、違いが見つけにくいよ。

ビット

データを集計したりグラフにしたりして、仕事の判断を支える仕組みをBIというよ。現状をつかむのに役立つ。

この説明に出てきた略語の正式名称
DWH
Data Warehouse
分析のためのデータを統合して蓄える仕組み
BI
Business Intelligence
データの分析・可視化で意思決定を支える考え方・仕組み
GIS
Geographic Information System
地理情報システム

2予測・分類・最適化

データを使って何を決めたいかによって、分析の方法は変わります。今後どれだけ買われるかを見積もる需要予測は、仕入れ量の判断に役立ちます。購入した商品の傾向が似ている顧客をグループに分ければ、案内する商品の検討に使えます。

配送に使える時間や車の台数など、守るべき条件を制約といい、その範囲で最もよい経路などを探すことを最適化といいます。また、条件ごとの分かれ道を木の形に表し、分類や予測に使うものが決定木です。「気温が高いか」「休日か」と順に分岐させる例を思い浮かべ、入力する情報と得たい結果を結び付けましょう。

使える時間が10分で、候補Aは8分・利益300円、Bは12分・利益500円、Cは10分・利益400円とします。一つだけ選び利益を最大にするなら、Bは時間制約を満たさず、AとCからCを選びます。最大の数字を選ぶ前に、守る条件を確認します。

決定木の単純な教材例なら「温かい飲み物か」で分け、はい→保温用の容器、いいえ→冷たい飲み物用の容器、と出力までたどれます。ここでは人が条件を置いた例で、データから分岐を学習する場合もあります。

データ分析で、何をしたい?
目的
予測明日の需要を見積もる
分類商品の画像を種類ごとに判定
グループ分け似た購買傾向の顧客をまとめる
最適化時間などの制約の中で配送経路を決める

方法を覚えるときは、入力・目的・出力を一緒に説明する。

3モデルは現実の一部を表す

実際の店で何度も試せないときは、必要な特徴を取り出した仕組みを使って考えます。この現実を簡単に表したものがモデルです。来店人数や接客時間を使い、待ち時間を試算するのが例になります。モデルを動かし、条件を変えて結果を確かめることをシミュレーションといいます。

同じ条件なら同じ結果になるものは決定論的モデルです。来店人数の変動など、不確かさを確率で扱うものは確率的モデルです。手元に残る商品の在庫や、待ち時間を複数の条件で試算して比べられますが、現実のすべてを再現するわけではありません。

予測と実際の結果の違いも調べ、改善に使いましょう。

モデルが不確かさをどう扱うか
決定論的

同じ条件なら、同じ結果になるモデル

確率

需要などの不確かさを、確率で扱うモデル

モデルは現実の一部を目的に合わせて表したもの。結果と現実の差も確かめる。

ハルとビットで、使い方を確かめよう

ハル

それを使えば、明日の売れる数もぴったり分かる?

ビット

未来には分からないこともあるね。過去の売れ方から予測したり、雨の日など条件を変えて試算したりして判断するんだ。

ハル

晴れならこのくらい、雨ならこのくらい、と比べるんだね。

ビット

そう。仕組みを作って終わりではなく、実際の結果と比べて、仕入れ方や予測を見直そう。

2

復習

このパートを振り返ろう

購買記録から一緒に買われやすい商品を探すことは、記録の保管と何が違いますか。

答え方と、確認するポイント

データの中から役立つ関連や規則を発見するデータマイニングです。蓄積するDWH、集計・可視化で判断を支えるBIなどを、目的に合わせて使い分けます。

レジを増やす前にモデルで待ち時間を試すとき、結果を確定した未来と考えてよいですか。

答え方と、確認するポイント

モデルは現実の必要な特徴を取り出したもので、全てを再現しません。条件を変えて試算するシミュレーションを判断材料にし、実際の結果とも比べます。

最大の利益が書かれた案を、いつでも選べますか。

答え方と、確認するポイント

使える時間や資源などの制約を満たすかを先に確かめます。実行可能な候補の中で目的に合う最大・最小を探すのが最適化です。

3

問題で確かめる

学んだことを問題で確かめよう

入門の確認問題3問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。

オリジナル問題1 / 3問
購買記録から、同時に買われやすい商品の組合せを探す取り組みはどれか。
ヒントを見る

大量のデータから、役立つパターンを探す。

オリジナル入門問題 · シラバス 6.5

3問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。

自作解説 · 2026.09.15 確認
出典・参考資料を確認する

学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目2。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。

3問 / 操作体験

模試の操作を試す

解答から結果の確認までを、3問で体験できます。100問・120分の第1模試も無料で利用できます。