経営の目標からシステムを考える
- 経営目標から、改善する業務と効果の測り方を決める
- EAが業務・データ・アプリケーション・技術を全体として整理する考え方だと判断する
- 記録の信頼性を重視するSoRと顧客との接点を重視するSoEを読み分ける
- 社内の横断検索でも文書の閲覧権限を維持する
点線のことばを押すと、意味と使い方を調べられます。
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このページの目次 4節・復習と4問
- 1説明を読む
- 2復習する
- 3問題を解く
- 4次へ進む
1情報システム戦略は経営戦略を実現する手段
情報システムとは、人・手順・コンピュータなどを組み合わせて情報を集め、処理し、仕事に生かす仕組みです。情報システム戦略は「どの製品を買うか」の前に、経営戦略や事業戦略の実現に必要な仕組みを考えます。
架空の店舗で「欠品による販売機会の損失を減らす」が経営目標なら、店舗横断の在庫共有が候補です。環境分析やSWOT(Strengths, Weaknesses, Opportunities, Threats:強み・弱み・機会・脅威の分析)から課題を整理し、欠品率などの具体的な戦略目標へ落とし込みます。
- 1経営目標
欠品による機会損失を減らす
- 2課題の分析
他店の在庫が分からない
- 3戦略目標
欠品率を測って改善する
- 4必要な仕組み
店舗横断の在庫共有
架空例。製品名を選ぶ前に、達成したい業務の成果を決める。
2EAで現状と目標の差を見つける
EA(Enterprise Architecture:企業全体の構造を整理する考え方)は、業務と情報システムを横断し、全体最適を目指します。現状をAs-Is、目標とする姿をTo-Beと呼び、その差から移行計画を作ります。
業務、データ、アプリケーション、技術の四つの層で整理すると、各店が便利なソフトを別々に導入しても商品コードが異なり連携できない、という部分最適に気付けます。業務の共通化とデータの統一も含めて変えるのが要点です。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
店ごとに一番使いやすいものを選ぶだけでは足りないの?
全店で在庫を調べる目的なら、商品番号やつなぎ方もそろえる必要があるよ。
3記録するSoRと、つながるSoE
SoR(Systems of Record:記録を重視するシステム)は、会計や在庫のように信頼できる記録を保ちます。SoE(Systems of Engagement:人との関係を重視するシステム)は、顧客との交流や接点を支え、反応に応じた機能変更も重視します。
注文アプリが顧客に届ける体験と、その裏で注文・売上を正確に保存する仕組みは連携します。一つのサービスに両方の性質があっても構いません。SoEでも安全性・正確性は必要です。
両者を連携し、記録の信頼性と接点の使いやすさを両立する。
4似た略語と、情報を探す仕組み
BI(Business Intelligence:業務データを分析して意思決定に役立てること)は売上分析、MOT(Management of Technology:技術経営)は研究技術を事業価値に結び付ける経営、SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)は独立した機能をサービスとして組み合わせる設計の考え方です。
企業全体の現状・目標・移行を整理するEAとは焦点が異なります。
エンタープライズサーチは、社内の文書や複数システムを横断して情報を検索する仕組みです。担当者が過去の提案書を探す時間を減らしますが、閲覧権限を超えて検索結果を公開しない設計が必要です。PoC(Proof of Concept:概念実証)は新しいアイデアの実現可能性を小さく検証する活動で、SoRというシステムの役割名とは異なります。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
会計の記録と、お客さんと話すアプリは役割が違うんだね。
そう。記録を守る仕組みと、つながりを育てる仕組みを結び付けよう。
復習
このレッスンを振り返ろう
品切れを減らすシステムを考えるとき、製品選定の前に何を整理する?
各店に便利なアプリを個別導入するだけでは不十分なのはなぜ?
会計台帳と顧客向け接客アプリでは、どちらがSoR寄り、どちらがSoE寄り?
エンタープライズサーチに機密文書も含める場合、守る条件は?
答え方と、確認するポイント
利用者が元から閲覧を認められた情報だけを探し、参照できるようにする。
問題で確かめる
実際の問題に挑戦しよう
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問1問、入門の確認問題3問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。
ヒントを見る
買う製品より先に、何を改善し、何で改善を確かめるかを考える。
オリジナル入門問題 · シラバス 6.5
公開問題・原図の著作権はIPAにあります。表記・表の配置を整えています。解説は当サイト独自のものです。
4問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。
出典・参考資料を確認する
学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目18。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。
学習範囲と参考資料
- IPA ITパスポート試験 シラバス6.5(出題範囲) ↗
- IPA 2022年度公開問題 ↗
- IPA 2024年度公開問題 ↗
- IPA 2025年度公開問題 ↗
- IBM Enterprise Search ↗
シラバスは学習範囲の根拠です。説明は参考資料を基に当サイトが作成しています。身近な事例・会話・図の数値は学習用の架空例です。2026年9月10日確認。