人がAIを使いこなすための原則
- 安全・公平性・プライバシーの複数のリスクを確認できる。
- 学習利用の設定を、保存条件や入力権限と区別できる。
点線のことばを押すと、意味と使い方を調べられます。
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このページの目次 3節・復習と2問
- 1説明を読む
- 2復習する
- 3問題を解く
- 4次へ進む
1人間中心とは、人の尊厳を出発点にすること
人間中心のAI(人工知能)社会原則の基本理念は、人間の尊厳、多様性と包摂、持続性です。すべての人をあらゆる労働から解放する、判断をすべてAIへ移す、といった技術万能論ではありません。AIは基本的人権を尊重し、人が能力を発揮できるよう使います。
情報を扱うことが苦手な人を後回しにしない配慮も必要です。
原則には、人間中心、教育・リテラシー、プライバシー確保、セキュリティ確保、公正競争確保、公平性・説明責任・透明性、イノベーションがあります。例えば窓口AIでは、人へ相談できる経路、利用方法の説明、個人情報を保護する設定、偏りの点検を設けます。
多様な人材・組織の連携や人材の流動性は、イノベーションを促す観点です。人材の流動性とは、人が組織の間を移り、それぞれの場所で得た経験や知識を生かせることです。
人が能力を発揮する
多様な人を取り残さない
将来も暮らせる社会を目指す
本文の例を役割や順序で整理した模式図です。
この説明に出てきた略語の正式名称
- AI
- Artificial Intelligence
人工知能
2指針を業務の判断に置き換える
AI利活用ガイドライン(AI利活用原則)は、適正利用、安全、公平性、透明性などの観点から、利用者がリスクを考えるために示された指針です。シラバスに出てくるこの名称と、現在の指針の関係を押さえましょう。国内では関連する指針が2024年にAI事業者ガイドラインへ統合・更新され、2026年3月31日に第1.2版が公表されています。
実際の業務では、利用時点の版や対象となる役割を確認します。
信頼できるAIのための倫理ガイドライン(Ethics guidelines for trustworthy AI)は、欧州の指針で、適法・倫理的・堅牢であることを重視します。堅牢とは、予期しない状況でも安全性や信頼性を保てるよう、丈夫に作り運用することです。
人工知能学会倫理指針は、人類への貢献、法規制の遵守、他者のプライバシー、公正性など、研究者の行動を考える基盤です。指針と法律は同じものではありません。
例えば採用支援なら、過去の選考に含まれた偏りを、そのまま学習していないか、候補者が理由を確認し人へ相談できるかを検討します。名称だけを覚えるのでなく、誰のどんな不利益を減らすか、業務で何を確認するかに置き換えて使いましょう。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
人が最後に承認すれば偏りはなくなる?
人も都合よく結果を選ぶことがあるんだ。根拠と影響を確かめる具体的な手順が必要だよ。
3データを入れる前と、結果を使う前
学習に利用するデータは、収集方法、同意・契約等の利用条件、著作権、個人情報、機密性を確認します。AIサービスのオプトアウトポリシーは、入力内容を学習に使わせない等の選択を提供する条件です。設定の対象や保存・削除条件はサービスごとに確認し、「学習対象外なら何を入力してもよい」とは考えません。
出力には、誤情報、古い情報、偏った情報、差別的な表現等の悪意ある内容、出典の不明な情報が含まれる可能性があります。安全上は意図しない動作による身体への危害、公平性では差別、プライバシーでは個人の情報の暴露などを想定します。
生成AIのハルシネーションやディープフェイクにも備え、原資料や別経路で確認します。
収集方法・権利・利用条件
誤り・偏り・古さ・出典
安全・差別・プライバシーへの影響
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4説明と人の関与を設計する
XAI(Explainable AI:説明可能なAI)は、AIの判断理由などを人が理解できるようにする技術・考え方です。HITL(Human in the Loop:ヒューマンインザループ)は、学習や判断の過程に人を組み込み、確認・修正を行う設計です。
融資の候補判定なら、理由を担当者が確認し、必要に応じて再審査します。説明できることだけで正確性や公平性が保証されるわけではありません。
アルゴリズムのバイアスは処理の設計や学習データ等による偏り、AI利用者の関与によるバイアスは質問の誘導や都合のよい結果だけの採用等による偏りです。人が関与すれば必ず公平になるわけではありません。
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5責任をAIに押し付けない
AIサービスの責任論では、開発者・提供者・利用者などの役割、予見できたリスク、契約・法令等を踏まえ、説明や対応の責任を検討します。事前に誰が確認し、問題時に誰へ連絡し、どう停止・訂正するかを決めます。
トロッコ問題は、一人と多数など被害が衝突する選択を考える倫理上の思考実験です。自動運転等の価値判断を考える題材になりますが、唯一の正解を機械で自動計算できることを意味しません。便利さと人の権利・安全を同時に考える姿勢が必要です。
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復習
このパートを振り返ろう
問題で確かめる
実際の問題に挑戦しよう
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問1問、入門の確認問題1問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。
ヒントを見る
AIの影響を,安全・公平さ・個人の情報という3つの観点で考えましょう。
公開問題・原図の著作権はIPAにあります。表記・表の配置を整えています。解説は当サイト独自のものです。
2問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。
出典・参考資料を確認する
学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目14。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。
学習範囲と参考資料
シラバスは学習範囲の根拠です。説明は参考資料を基に当サイトが作成しています。身近な事例・会話・図の数値は学習用の架空例です。2026年9月10日確認。