知的財産と社外の力を生かす
特許、協業、投資を使って技術を事業につなぎます。
- 特許の相互許諾を、権利群の整理や会社設立と区別できる。
- 保有・出願特許をまとめて分析する対象を選べる。
- 知財と経営・市場の情報を組み合わせる分析を選べる。
点線のことばを押すと、意味と使い方を調べられます。
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このページの目次 2節・復習と3問
- 1説明を読む
- 2復習する
- 3問題を解く
- 4次へ進む
1特許戦略は「守る・使わせる・組む」
特許戦略では、発明を特許として保護すること、秘密として管理すること、他社への実施許諾などを事業の方針に合わせて考えます。特許を得ると、権利の範囲内で他社の無断実施を抑止でき、技術提携の交渉材料やライセンス収入につながる可能性があります。
収益や市場での成功が自動的に保証されるわけではありません。
ライセンスは、定めた条件で権利の利用を許すことです。クロスライセンスでは、複数の特許権者が互いに特許の実施を許諾します。競合が特許を持つときも、交渉によって相互に利用できる場合があります。特許の権利範囲や契約条件を確認して判断します。
権利範囲内の無断実施を抑止
条件を定めて実施を許す
交渉や相互許諾に生かす
どれも期待できる効果であり、特許取得だけで成功が決まるわけではない。
2特許群と事業情報を整理する
特許ポートフォリオは、自社の保有・出願特許を、事業への貢献、特許同士の相乗効果、将来の適用分野などで分析するためにまとめたものです。技術ポートフォリオが技術全体を扱うのに対し、こちらは特許群が対象です。PPM(Product Portfolio Management:製品ポートフォリオ管理)は市場成長率と相対的市場占有率などで事業・製品への資源配分を考えるため、対象と軸が異なります。
IP(知的財産)ランドスケープ(Intellectual Property Landscape)は、知財情報を市場・事業・経営情報と組み合わせて分析し、結果を経営者などと共有して戦略に反映する活動です。ここでIPは知的財産を意味します。
例えば、競合の特許出願の集中分野と市場需要を照らし、提携先や進出分野を検討します。強み・弱み・機会・脅威で整理するSWOT(Strengths, Weaknesses, Opportunities, Threats)分析とも区別します。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
特許は、他社に絶対使わせないためだけのもの?
条件を決めて使ってもらう方法もあるよ。収入や、互いの技術を生かす提携につながるんだ。
この説明に出てきた略語の正式名称
- IP
- Intellectual Property
知的財産
3オープンイノベーションとAPIエコノミー
オープンイノベーションは、自社の内外の技術や知識を組み合わせ、新しい価値を生み出す考え方です。大学の研究や他社の技術を取り入れるほか、自社技術を社外で活用する形もあります。業務を依頼するだけのアウトソーシングとは焦点が異なります。
API(Application Programming Interface:ソフトウェアの機能やデータをやり取りする接点)を使うと、決められた方法で他のサービスを呼び出せます。地図と予約と決済の機能を組み合わせて新しい旅行サービスを作る、といった企業間の価値創出がAPIエコノミーです。
「公開」は無条件・無料・無制限利用を意味せず、認証や利用条件の確認が必要です。
シェアリングエコノミーは、空き部屋や自動車などの資産・サービスを共有・貸借する仕組みです。APIで機能をつなぐこととは着眼点が違います。生産や業務の方法自体を革新することは、この章の「新しい価値を生み出す」で扱うプロセスイノベーションです。
サービスの構成例。実際の呼出し順を固定する図ではない。
4VCとCVC:技術を育てる資金
VC(Venture Capital:ベンチャーキャピタル)は、成長が期待される未上場の新興企業などに出資し、企業の成長後の株式売却などによる利益を目指す投資主体です。融資が契約に従って元本返済や利息を求めるのに対し、出資では株式などを取得し、値上がりの可能性と値下がり・損失のリスクを引き受けます。
CVC(Corporate Venture Capital:コーポレートベンチャーキャピタル)は、事業会社が行うベンチャー投資です。投資収益だけでなく、自社との技術・事業の相乗効果を狙う場合があります。出資により必ず子会社になるわけではありません。
合弁企業は複数の企業が共同出資して設立する会社です。特定課題のために社内で期間を定めて作るプロジェクト組織とも区別します。共同出資の会社、投資主体、社外との共創、期限付き組織は、それぞれ別の概念です。
ハルとビットで、使い方を確かめよう
外の会社と組む方法にも、いろいろあるんだね。
機能をつなぐのか、共同開発するのか、株式を持って支援するのか。関係の作り方に注目しよう。
復習
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実際の問題に挑戦しよう
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問1問、入門の確認問題2問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。
ヒントを見る
権利を譲るのか、使える条件を互いに認めるのかを見ます。
オリジナル入門問題 · シラバス 6.5
公開問題・原図の著作権はIPAにあります。表記・表の配置を整えています。解説は当サイト独自のものです。
3問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。
出典・参考資料を確認する
学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目13。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。
学習範囲と参考資料
- IPA ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(範囲確認) ↗
- IPA 2022年度 ITパスポート公開問題 ↗
- IPA 2023年度 ITパスポート公開問題 ↗
- IPA 2024年度 ITパスポート公開問題 ↗
- IPA 2025年度 ITパスポート公開問題 ↗
シラバスは学習範囲の根拠です。説明は参考資料を基に当サイトが作成しています。身近な事例・会話・図の数値は学習用の架空例です。2026年9月10日確認。