公開鍵の持主を確かめる
- CAを公開鍵と持主の対応を証明し失効も扱う役割として説明する
- 自己署名だけを信用せず、信頼の基点から証明書を検証する
- 接続先サーバと接続する利用者・端末を、サーバ証明書とクライアント証明書の認証対象へ対応させる
点線のことばを押すと、意味と使い方を調べられます。
表示・保存
このページの目次 2節・復習と3問
- 1説明を読む
- 2復習する
- 3問題を解く
- 4次へ進む
1受け取った公開鍵の持主を確かめる
公開鍵は他の人へ配れます。しかし、相手のものだと思った鍵が、途中で偽物に置き換わっていたら困ります。そこで、公開鍵と持主の対応をデジタル証明書などで確かめる仕組みがPKI(公開鍵基盤)です。
認証局(CA)は確認を行い、公開鍵を含む証明書に署名して発行します。受け取る側は、その証明書を確かめて、利用しようとしている相手の鍵かを判断します。証明書の検証と信頼のたどり方は、次の節で学びます。
認証局は、名前をIP(ネットワークを越えて宛先へデータを届けるための通信の約束)アドレスへ変えるDNS(ドメイン名とIPアドレスなどの対応を調べる仕組み)、代理通信するプロキシ、通信を制限するファイアウォールとは役割が異なります。また、秘密鍵をみんなへ公開する制度ではありません。
PKIはPublic Key Infrastructure、CAはCertification AuthorityまたはCertificate Authorityの略です。覚える中心は、鍵の持主とその鍵を結び付ける役割です。
- 1持主
公開鍵との対応を申請
- 2認証局
確認して証明書を発行
- 3利用者
署名と内容を検証
持主:公開鍵との対応を申請/認証局:確認して証明書を発行/利用者:署名と内容を検証
ハルとビットで、使い方を確かめよう
公開鍵なら誰から受け取っても同じ?
すり替えられることがあるよ。誰の鍵かを証明書で確かめるんだ。
この説明に出てきた略語の正式名称
- IP
- Internet Protocol
ネットワークを越えて宛先へデータを届けるための通信の約束 - DNS
- Domain Name System
ドメイン名とIPアドレスなどの対応を調べる仕組み
2信頼をたどる出発点
ルート証明書は信頼の出発点となる認証局などの証明書です。あらかじめ信頼している情報をトラストアンカー(信頼の基点)とし、証明書の連なりの署名などを検証します。自己署名というだけで、どの証明書でも自動的に信頼するわけではありません。
サーバ証明書は接続先サーバ、クライアント証明書は接続する利用者や端末側の認証に使います。証明書の用途、対象名、有効期間、信頼できる発行元などを確かめます。
- 1信頼の基点
事前に信頼した情報
- 2証明書の連なり
署名を順に検証
- 3接続相手
対象名・用途も確認
信頼の基点:事前に信頼した情報/証明書の連なり:署名を順に検証/接続相手:対象名・用途も確認
3期限内でも使ってはいけない鍵がある
秘密鍵の漏えいなどで、有効期間が残っていても証明書を失効させる場合があります。CRL(Certificate Revocation List:証明書失効リスト)は失効した証明書の情報を示す一覧です。単なる期限切れ一覧や、有効期間を延長する一覧ではありません。
署名が数学的に合っているだけでなく、証明書が信頼できるか、有効期間や失効の状態が適切かも確認します。鍵と証明書は発行して終わりではなく、更新・失効を含めて管理します。
- 1発行
公開鍵と持主を結ぶ
- 2漏えい等
期限内でも失効
- 3検証
失効状態も確認
発行:公開鍵と持主を結ぶ/漏えい等:期限内でも失効/検証:失効状態も確認
ハルとビットで、使い方を確かめよう
有効期限まで必ず使える?
秘密鍵が漏れたら期限前に失効することがあるよ。その状態も確認しよう。
4漏れた鍵の証明書は、期限内でも確認する
サーバの秘密鍵が漏れた疑いが出た場面を考えます。証明書の有効期限が来年だからといって、そのまま使い続けてよいとは判断できません。
認証局が発行する証明書は、公開鍵と持主の対応を確かめるためのものです。秘密鍵を全員へ公開する仕組みではなく、秘密鍵は守る必要があります。漏えいなどにより証明書を失効させた場合は、CRL(証明書失効リスト)などでその状態を確認します。
CRLは、期限を延長した証明書の一覧でも、無期限の証明書の一覧でも、単なる期限切れ一覧でもありません。「有効期間は残っているが失効した」という場合があることを押さえましょう。
秘密鍵が漏れた場合、保管場所だけを変えても他者が鍵の値を知る状態は解消しません。組織の手順に従って該当する証明書を失効させ、新しい鍵と証明書を用意して切り替えます。期限の確認だけでなく、鍵が秘密に保たれているかも判断します。
この相談で必要なのは、代理通信するプロキシ、通信制限のファイアウォール、名前解決のDNSへの言い換えではありません。公開鍵の信頼を確かめ、秘密鍵を保護し、失効も管理するという役割を選びます。
復習
このパートを振り返ろう
CAは、秘密鍵の公開やドメインの名前解決を行う機関ですか。
証明書自身の署名が合えば、誰のものでも自動的に信頼しますか。
答え方と、確認するポイント
あらかじめ信頼する基点から連なりをたどり、対象名・用途・期間なども確かめます。自己署名だけでは信頼の根拠になりません。
ブラウザが接続先を確かめるときと、サーバが接続する業務端末を確かめるときでは何の証明書を使いますか。
問題で確かめる
実際の問題に挑戦しよう
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)公開過去問1問、入門の確認問題2問で、この範囲の考え方を使います。答えを選んだら、正解の理由とほかの選択肢の違いも確かめましょう。
ヒントを見る
誰の公開鍵かを確かめる証明書を扱う役割に注目しましょう。
公開問題・原図の著作権はIPAにあります。表記・表の配置を整えています。解説は当サイト独自のものです。
3問中0問の答えと解説を確認しました。選んだ答えの理由も確かめてから、次へ進みましょう。
出典・参考資料を確認する
学習範囲:IPA シラバス Ver.6.5 ↗ 項目63。身近な例・会話・図解・確認問題は当サイトのオリジナルです。
学習範囲と参考資料
シラバスは学習範囲の根拠です。説明は参考資料を基に当サイトが作成しています。身近な事例・会話・図の数値は学習用の架空例です。2026年9月10日確認。